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認知症の具体的な症状

認知症といえばアルツハイマー型認知症、と思われていることも多いほど代表的です。

認知症の具体的な症状として、まず代表的なアルツハイマー型認知症から説明していきたいと思います。

 

アルツハイマー型認知症は脳細胞が死滅して、脳が萎縮していく病気です。

普通に生活して年齢を重ねても脳細胞は減っていくとされていますが、アルツハイマー型認知症は、それが急激なスピードで脳細胞が死滅していくのです。

よく、高齢の家族が怪我(骨折など)をきっかけにあれよあれよという間に認知症が進んだ…などと聞きますね。

 

ご本人も自分がいつものことができなくて戸惑うと思いますが、身近な人たちは急な変化についていけなくなり、あんなにしっかりしていた人が・・・と、その目の前で起こるその状況を信じられない認めたくない状態になってしまうことが多いようです。

 

急激とは言いながらも、血管性認知症と比べると病気の始まりはゆっくりと言われています。

 

私は介護の仕事をしていて、アルツハイマー型認知症の方と接していますが、「病気のはじまり」という期間の方とは、まだひとりしか接したことがありません。

けれど、ご家族の方から「こんな始まり方だった」「もっと早く気づいてあげてそれなりの対策をしてあげれば良かった」ということは、よく聞きます。

 

このアルツハイマー型認知症の原因は「脳内にβアミロイドたんぱくが蓄積し、脳の神経細胞の脱落、脳の病的な萎縮が起こる」こととされています。

 

βアミロイドたんぱくを蓄積させないためには、一般的に

 

毎日運動する

食事は腹7~8分目まで

海藻、野菜など食物繊維が多く含まれるものを最初に食べる

麺とごはんなど炭水化物の重ね食いをしない

お菓子、清涼飲料水は控えめに

チーズを食べる

横向きに寝る

というようなことが推奨されています。

 

あと、ここでは「βアミロイドたんぱく」と、書きましたが色んな言葉で表記されているようです。

βアミロイド蛋白

βアミロイドタンパク質

アミロイドβたんぱく

アミロイドβタンパク質

アミロイドβとタウタンパク質

などなど。

 

認知症の研究は日進月歩。そのうち表現も統一されるものと思います。

このアルツハイマー型認知症の主な症状は・・・

 

顕著な記憶障害
見当識(時間・場所・人)の障害
判断力の障害
実行機能の障害

 

身近に認知症の方がいない場合などは、想像がつきにくいと思うので

具体例を挙げながら解説していきます。

 

アルツハイマー型認知症の症状4つを事例とともに紹介していきます。

 

顕著な記憶障害とは

昔のことはよく覚えていても、ついさっきのことが分からないなど、直前のことをまるで空白になったかのように忘れてしまうことです。

例えば、80年前の女学校時代の事は鮮明に覚えていて、事細かに話してくださる女性が、たった1秒前に名札を見て介護スタッフをを呼んだのに、スタッフが振り向くと、「あら、誰かしら。私に何か用?」なんて言ってしまうようなことです。

 

見当識(時間・場所・人)の障害とは

多いなと思うのは、時間や場所が分からなくなるパターンです。

ついさっき時間を聞かれて答えたのに、すぐに「今は昼?夜?」という質問が返ってきたり、「お昼御飯ですよ。」と声をかけながら配膳をして、「もうお昼?早いね。」なんて会話をしつつ、食器のふたをとると「あれ?これ私が食べていいの?お昼ご飯?夕ご飯?」と聞かれたり。

 

もう一つ、人が分からなくなる場合。

 

とても切ないけれど、心温まる不思議な関係のご夫婦をご紹介しますね。

奥様がアルツハイマー型認知症で、ご主人と会っていない時は、丸ごとご主人が記憶から消えるんです。

以前に、とても天候が悪い日も決まった時間に来られたので「今日は荒れ模様なので毎日面会に来られる方も来られなくて、○○さんが初めての面会ですよ。大変だったんじゃないですか?」と声をかけると、「あれがああなったのも自分のせいですから。今はゆっくり時間があるから、今の自分にできることをするだけ。まっ、自己満足ですかな?」と思いっきり照れた笑顔で答えてくれたご主人。

 

夕食の1時間以上前に毎日必ず来られます。

そして、好き嫌いの多い奥様のために色々と差し入れをされ、奥様の召し上がる姿をいつも優しく眺めていらっしゃいます。

しかし、食事前のゆったりとした時間と一転、夕食を配膳すると、奥様は怒り出します。「こんなもの、いらん!」「無理に食べさせるとはどういうことか!」「なんであんたにこんなことされるんよ!」などなど、ご主人を罵倒し始めます。

時には食器を投げ捨てたり、ご主人に投げつけることもあります。

ご主人も一緒になって口調が荒くなったりすることもあるものの、基本的には黙って頷き、たまに「そんなこと言ったって・・・もう少しお食べ。」と根気強く介助されています。

 

そんなこんなで帰りの時間。

 

帰る寸前まで喧嘩をされていることもありますが、そんな時はこちらに「ごめん!」と手を合わせながら、そっと帰られます。

 

奥様は一人になったことが分かっても、ご主人を探したりはされません。

姿が見えなくなったら忘れてしまわれるのです。

 

そして、私は「ずーっとひとり。兄弟もみんな死んでしまって私一人残ってしまった。」と話されます。

毎日ご主人が来てくれていることを伝えても「みーんなそういうね。でも私は見たことない。一回も」と、いつも言われます。

でも、ご主人が来られた時は自然に受け入れられるんです。「あ、おとうさん、来たね。」って。

そして、夜中に「おとうさーん」と言って涙を流して泣きだすこともあるんです。

 

判断力の障害とは

場所や判断力の障害については、トイレではない所で用を足そうとするなどで、施設内ではよく出くわしますが、ご本人は何食わぬ顔。

 

慌てているのは、発見したこちらだけ。

ご本人にとっては普通のことなので、もちろん悪気はありません。

 

でも、やバケツや洗面台、はたまた何もない床に腰かけようとされているのを見つけてしまったら、やっぱりちょっと慌ててしまいます。。。

「トイレはこちらですよ。」と声をかけて、納得してもらえたらいいのですが、「ここが私のトイレだ!」と、拒まれた時は知恵の絞りどころです。

 

なんとかトイレについたと思ったら、用を足すことは忘れ、便槽で手を洗い始めたりして。

「そこは手を洗うところではないので、こちらでどうぞ」と洗面所にお誘いしても「もう洗ったから!」の一点張り、なんてことも。

 

でも、ここでイライラしていても始まらないんです。

だって、ご本人にしてみれば、大真面目。

病気のせいなんです。

悪気があってしているわけではないんです。

介護士として忙しい業務の中で、いかに認知症の利用者さんたちに根気強く余裕をもって向き合っていくか。

仕事上、ここが考えどころです。

 

実行機能の障害とは

実行機能の障害としてよく聞くのは、物事の手順を理解して行動することが難しくなるので、料理を作る手順が分からなくなる、ということです。

 

最近も、料理好きだった奥様が料理を途中で投げ出していた頃のお話を聞きました。

 

認知症と分かるまでは「お母さん、また途中で投げ出して他のことしてる」とご家族までがぎくしゃくしてしまっていたそうです。

ご主人は「認知症だと早く気づいてあげられたら良かった・・・」と言われていました。

まだ60代前半だったので、まさか認知症になるとは思いもしなかったそうです。

思うように料理が出来なくなった奥様は自分を責めて、毎日買い物に行くようになり、帰りに家の近くの本屋さんで料理本を次から次に山のように購入されていったそうです。

ご主人は、一人で原因がわからず悩んでいたんだろう。なぜあんなに責めたりしたんだろう・・・と悔やんでいるとのことで、少しでも奥様に笑顔になってもらおうと、以前のことを思い出しては奥様の好きそうな洋服や本などを持って面会に来られます。

血管性認知症は認知症の中で約20%を占める、アルツハイマー型に次いで多い認知症です。

 

脳梗塞や脳出血などが原因で起こる認知症で、発作から3ヶ月以内と比較的急激に発症し、よく「まだら状」と表現されるように、脳の障害を受けた部分と障害を受けていない部分があるので、非常にしっかりした部分も残されているのが特徴で、脳の障害を受けた場所によって症状が異なるので、一括りに血管性認知症といっても、その症状にはかなり個人差があります。

 

そして、脳梗塞や脳出血の再発作を起こすたびに急激に進行してしまいますので、私が勤めている施設でも、発作が起きて入院し、退院して施設に帰ってこられる度に、できていたことが出来なくなっていたり、すごく熱心に取り組まれていたことにまるで関心がなくなっていたりと、別人のようになって帰ってこられる方もいました。

 

個人差があるとはいえ、血管性認知症の特徴を挙げるとすれば、衣類の着脱の際に上着の上に肌着を着てみたり、着方そのものが分からなくなったり、洗濯済みのものが分からなくなって、脱いだものをまた着てみたり。

トイレに来てはみたものの、便座に座るという行為ができなくてキョロキョロしたり。

「ここに座って」と誘っても、「うん、すわってるよ。」と言いつつズボンを上げ始めたりします。自分でも行動がしっくりきていないと感じることが多いようで、いつも不安そうな表情をされている方が多いように感じます。

 

その他は、些細なことで感情が全面に出てくることもあります。

さっきまでほかの人と和やかに会話していた方が、急に感情的に泣き出したり、いつも穏やかに過ごしていた方が思いもよらない些細なことで興奮して怒り出したり。

 

脳出血の場所によっては手足のしびれや言語障害などにも影響がでてくるので、それに対するもどかしさがイライラを募らせる場合もあります。

発作を繰り返すごとに症状は重く広い範囲になっていく傾向があるように思います。

 

ある夜、いつも短気な男性がいつも以上にイライラしているように感じました。

イライラしている時は「ほっといてくれ」といった感じで、実際、一人で気ままに過ごしていればいつのまにか機嫌が直っている、というタイプの方なのですが、その日はどうしても気になって、ちょっとしつこいかな?と思えるぐらい尋ねてみたのです。

すると、2時間ぐらい、ある発作の時から手が思うように動かず痺れがたまにあることが悔しい。

次の発作がくるのが怖い、というようなことを話してくれました。

リハビリしても思うように動かなければ焦りも出てきますし、記憶などクリアな部分が多い方なので、いろいろ考えてしまうんですよね。

 

その日からその方と私の秘密の協定ができ、短気を起こしそうな時は私にサインを送る。悩みができたら相談。。。してくれるようにはなったのですが、短気を起こした後にこちらを見て舌を出すかウィンクする数の方が圧倒的に多いです。

でも、以前と比べるとイライラした表情でいる時間は減ったので、嬉しく思っています。

 

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